第八章・補遺:艦船設計補講/砲のタイプと装甲概説
- VIII. Ship Design Advice,Gunset and Armour
ちょっと長くなったので、またしても分割。
Wren『・・・もっとシンプルな方が良いんじゃ?』
あう゛
8.5 Kanon? −同型砲塔の細分・NLDA型について−
砲塔の積換えをやっていると、何故か同じ名前の砲が並んでいて、なんでだろう?
と思ったことがないかな?
Wren『これはですね、砲のマイナーカスタムモデルなんです』
具体的には次の通り。
8.5.N Normal Model
N型:標準型。まずベーシックなもの。最初に使えるようになるのはコレ。
Wren『まぁ、名前通りの標準型、基本的に史実の性能を再現して*1います。最も、制作側の解釈の問題で、時々変な性能だった事もありましたが』
次に出てくるのは・・・
8.5.L Long-Range Custom
L型:長距離砲戦仕様。特徴としては、初速があがり、射程が強化される。
Wren『ただし、それと引き替えに、連射性能と砲塔旋回速度が落ちてしまいます』
そして、射程を伸ばす分砲が重く、必用容積もかさむところに注意。
もう一つレベルが上がると、
8.5.D Dog-Fight Custom
D型:近距離戦用モデル。連射性能&旋回性能向上型。
Wren『今度は、連射が効いて、取り回しがし易くなる代りに、射程は減少ですね』
で、その分コンパクトにまとまっているので、一ランク上の装備を下位の艦に積むといった構成も出来るようになる。
8.6 装甲天国 −装甲の種類とその効果−
8.6.1 装甲とは?
装甲・・・敵からの攻撃による被害を軽減するための盾・・・
Wren『鋼鉄の乙女たる、軍艦がまとう鎧ですね』
各国各々に材料の開発を行っているが、基本的には鋼鉄の板の組み合わせだな。
無くても如何にかなるけど、無いと厳しい時もある。
それは、使うフネの性質やプレイスタイルによって変化するから、まずはこのゲームにおける防御の概略から觧説しよう。
Wren『フネを新規に建造する時に、船体の購入画面に「基本防御・対徹甲弾・対榴弾」とありますけど、これは?』
んー、これなんだが、少し表記が紛らわしいんだ。
「基本防御」は、その数字が実際にも防御性能に出てくるんだけれど、「対徹甲弾・対榴弾」のほうは、実は「装甲範囲の面積」を表わしている。
なので、装甲版の厚さ当りに係る重量*2が、これを基準としてかかるというわけだ。
Wren『ということは、船体の性能は、「基本防御」が高くて、「対徹甲弾・対榴弾」は少ない方がオトク、ということですね?』
うん、そのとおり。だから、DD1型で比べると、改2は通常型よりも装甲を多めに貼れる余裕がある、ということが言えるわけだ。
8.6.2 装甲の部位と効果
では、装甲の詳細について進めていこう。
- ア 直接防御
[甲板装甲(水平防御)] [舷側装甲(垂直防御)]
この二つは、直接的に砲弾からの防御力を提供する。
この区分けの違いは何かというと、7章の弾道の項でも解説したけど、
Wren『遠距離からの弾は大きな角度で甲板へ、近距離の弾は低い角度で舷側へ突っ込んできますー』
つまり、主な用途として甲板装甲は遠距離戦向け、側面装甲は接近戦向けに搭載する方針で良いだろう。
それと、側面装甲は魚雷に対しても効果があるから、一応少しは張っておくと一撃死が避けられる、かもしれない。
「対徹甲弾」
「対榴弾」
直接防御用の装甲には、この二つのパラメータが有効になる。
Wren『効果は見ての通りで、対徹甲で貫通を防ぎ、対榴弾で爆発威力を低減します』
7章の砲弾の項で述べたとおり、貫通と不発ではいろいろと差が出るけど、とりあえず装甲を張る時は、0.1インチだけ張ってもこのパラメータが増えなかったら意味はない。
なので、それを考慮して搭載・増厚しよう。
Wren『無国籍艦の場合、0.5インチ単位で張っていくのが効率が良いと
思いますーっ』
- イ 追加ヒットポイントが150頓
[バルジ(水雷防御)]
バルジ、というのは、「張り出し」とか「出っ張り」という意味だけれど、フネの用語では側面に装備した追加浮力部の事になる。
Wren『・・・重い装備を積みすぎて、ひっくり返りそうにならないように後付けしたりした国もありましたねぇ・・・』
友鶴事件とか、アメリカの条約型駆逐艦もかなりヤバゲだったなぁ。
Wren『現実に・・・ひっくり返ったり台風で沈んだりしてますし。』
まぁ、それはさておき、それが転じて、「追加浮力」兼「対魚雷防御区画」として発展してきたわけだ。
Wren『横に貼りつける=推進抵抗が増える、というわけで、速度に影響が…でる………ハズなんですが……………?』
・・・普通に重さの分しか効いてないような気がするのは、多分錯覚じゃないと思う。
まぁ、こんな所にも未実装の仕様が!というわけで、笑っておくのが吉。
ま、新型の艦船の場合は、外付けでなくて元々の船体内部に内蔵式で水中防御ブロックを設計段階から組み込んでいたりすることもあるけれど。
「バルジ容積」
バルジの効果を示すパラメータは、容積で表わされる。まぁ、魚雷を貰ってどの位の浸水量を堪えきれるか、と言う訳だ。
Wren『この容積は、[区画/総浮力]で表わされ、分子は魚雷一撃当り*3耐えられる浸水量、分母が、バルジ全体の総浮力です』
ということは。
Wren『ブロック以上のダメージがある魚雷が命中したら、その残りは本体に効いてきますね』
そして、吸収出来る浸水量全体にも限度があるという訳だ。
有効ではあるけれど無限の効果がある訳ではないから、バルジたっぷり装備した大型戦艦でも、魚雷が集中したらやっぱり沈む。過信は禁物だ。
Wren『故に、大型艦に対しては集中攻撃で攻めるのは基本です。
吸収できる以上の魚雷を叩き込んであげましょう』
- ウ ダメッジダメッジダダダダダメーッ
[隔壁(被害局限)]
Wren『やなタイトルですね・・・』
まぁ、あまり聞きたくないシステムメッセージベスト5かなぁ。
それはさておき、隔壁は、間接防御*4のためのものだ。
直接弾をはじく代りに、ダメージを受けた時の性能低下を押さえる効果がある。
「基本防御」
Wren『これが、隔壁で有効になる防御パラメータですね』
一応、この効力にはダメージ逓減もあるにはあるが、直接ダメージを防ぐ効果はかなり低い。
まぁ、それはオマケ程度に考えて、隔壁がもたらすメリットは
Wren『ええと、
「エンジン保護」ダメージを受けても、エンジンがやられにくくなって、速度を維持出来るようになります。
「水兵保護」水兵が戦死しにくくなる?といわれています。*5
「修理上限の改善」各区画の耐久性・浸水に対する抗堪性が上がる為に、ダメージを受けた後の応急修理の限界が上昇します。
といった効能があるようですね』
隠れたところで結構効力があるんだよねぇ。
Wren『英国の装甲はこの能力が高いのと、水兵の国籍ボーナスが「修理・保守」に加わることもあって、沈没寸前まで全力で突っ走る事が出来る駆逐艦とか、被害を受けても暫く後方で応急修理してから前線に戻ってくるタフネスな戦艦、というような特性が出やすいですね』
8.7 マトメ
Wren『というわけで、装甲の性能の良いイギリスがお奨めDeathヨー?』
・・・がすっ
Wren『あ゛う゛う゛〜、当直日誌のカドでぶちましたねっ・・・』
さきばしってどーする。…いやまぁ、確かに此処は英国艦隊のサイトな訳だが(苦笑
8.8 改めて、雑文
つらつらと、フネのスタイルから装備品まで述べてきたけれど・・・
情報をうまく掴んで、実戦に役立てて貰いたいと思う。
フネは、うまくカスタマイズしてやれば、多様な戦場・戦闘でも十分に応えてくれるので、「自分の戦闘スタイルを活かすには、どんな装備がいいのか?」を考えてセットアップしていこう。
Wren『ではまた、次の講義で』