第七章(甲):砲戦応用-I/弾種の違いとその効果

砲術

  • VII. Advanced Gunnery I, Ammo and Effect

7.1 序

さて、講義も中盤を過ぎて、少し複雑なところにも目を向けてみよう。
砲撃のあれやこれやについて、いってみようか。
それはそうと、なんだかどんどん追い詰められているような気がするんだけれど、気のせいか?
Wren『ええ、気のせいだと思いますよ〜』
うう、気を取り直して進行するぞ。
3章の砲戦基礎では、砲の撃ち方と若干の小技の紹介をしたが、この章では砲撃についての理論と実践をみっちりとやる予定なので、ちょいと量が多くなるかな?
Wren『・・・予防線張るくらいなら、おとなしく分割しましょうよ・・・』
あ、あはは〜っ
Wren『だすいすとまいね*1、ですーっ!』

7.2 砲弾の種類

では、砲弾の種類について解説していこうか。
Wren『結構種類があるように見えますけど、おおまかに分けて3種類(+α)ですね。』
うん、そうだね、NFでは特殊砲弾はほとんど実装されていないから、概説で話を進めるけれど、榴弾徹甲弾と対空弾に類別されるね。

各種弾薬の搭載は、砲塔ごとにA/B弾薬庫として用意されている。
最初は、特に切り替える必要がなかったのと操作が複雑になるのを避けるためにデフォルト弾薬庫になるA弾庫にだけ搭載していたけれど、複数種の弾を扱うときは

※ドックにて武装ステータス欄の弾薬リストから、[A]・[B]各ボタンをクリックして各弾薬庫に搭載する砲弾を選択しよう。

なお、最大搭載量は同じなのでその枠内でどのくらいの割合で弾を配分するかは、次に向かう戦場による。

Wren『航空機の脅威が大きいところなら、対空弾を多めに用意しましょうね』
砲によっては使えない弾種もあるのでそれは積むときに確認しておこう。
Wren『では、各種類毎に見ていきましょう〜』

7.2.1 榴弾

普通に砲弾と言えば大概はこのイメージだね。
命中して、火薬が爆発して敵にダメージを与える。
炸裂弾頭、High-Explosion、略してHE。
砲弾は薄い弾殻の中に炸薬を多量に詰め、先端に接触式の信管をもつ構造。
命中すると、信管が作動して炸薬が爆燃、火炎と爆風、断片で被害を与える形式だ。
コンスタントにダメージを出してくれる使い勝手の良い弾だ。
ただし、構造上、厚い装甲に当たると信管がやられて不発になる可能性が高くなる。
命中したのに0ダメージというのは、信管不発で爆発しなかったということだね。
そういった敵に対しては、徹甲弾を使うか、装甲の弱点を探して曲射をする*2等の対策が必要だね。
Wren『ゲーム上では、さらに3種類に区分されますね。標準・軽・重から選択可能です。
  軽榴弾炸薬少なめでその代わり射程が長め、重榴弾は威力重視で射程は短め、といったカスタム化がされています〜』
小型艦、特にFF同士の戦いでは、機動力での接近が比較的容易なのもあって、威力重視の重榴弾がもっぱら使用されるかな?
ただ、戦法によっては射程を活かすために軽榴弾を使用することも。
特に、ドイツ砲艦はその傾向が高めか。
Wren『逆に、我らが英国では、接近戦の打撃力を活かすために重榴弾を多用することが多いですねっ』
まぁ、史実でも英米はSHS(Super Heavy Shell、超重榴弾)を多用しているからなぁ。
Wren『・・・あ、遠距離用には徹甲弾を使うと硬い敵にも対処出来てぐー、です。』

では次は、その徹甲弾について。

7.2.2 徹甲弾

徹甲弾というのは、装甲を貫徹するための弾だ。Armor-Piercing、略語はAP。
威力を爆薬で稼ぐ榴弾と違って、まず装甲をぶち抜くことが優先される。そのために、弾の構造は鋼鉄製の弾体(Penetrater)に、内部に遅動式の信管と炸薬が搭載される。
榴弾に比べたらその量は比較的少ない。
Wren『だから、購入画面では一見威力が少なくなってるわけですね〜』
そう、徹甲弾というのは、爆発威力ではなくて運動エネルギーで攻撃する弾だ。
このあたりについての詳しい解説は、弾道解説の項で触れることにするとして・・・
Wren『ちなみに、ゲーム中では小口径の砲では軽徹甲弾として爆発威力も設定されていますが、中口径からは爆発威力なしの貫通打撃力のみに設定されていますね』
んー、本来なら、大口径の物も炸薬は内蔵している筈なんだが、まぁ、ゲーム的なデフォルメなんだろうな。
まぁ、きちんと貫通出来る距離で使えばちゃんとダメージは出るから安心してくれ。
Wren『貫通出来ないと、榴弾の不発以上に効果がないんですけどね〜っ』
まぁ、そのあたりの講釈や使い方も含めて、弾道解説の項で。

7.2.3 対空弾

読んで字の如く、空に向けて撃つ弾だ。Anti-Air、略字はAA。
Wren『あすきーあーと』
文字を打ち出してどうしろ?と、お約束な惚けありがとう。
Wren『わ、わぎゃ』
………そのネタが判るのはかなり少ないと思うぞ?
艦艇が航空機に対抗するための積極的な手段の一つ。高角砲によって撃ち出すのが、この弾だ。
基本構造は、弾殻の中に詰まった炸薬と時限/近接信管で構成される。
対空弾の効果というのは、爆発そのものよりも、それによって破壊され、まき散らされる弾殻の欠片によって生じる。
直撃の場合は別だが。この辺は、直撃させることが基本の対空機銃とは異なる点だ。
対空弾は、一定の距離を飛んだ後、時限信管により炸裂するように設定されている。
また、弾道が目標をかすったときには近接信管が作動して、炸裂し効果を発揮する。
Wren『ゲーム上では、通常の対空弾と、威力を強化した対空弾改が用意されています。
  「改」は、威力が高いかわりに弾数が通常対空弾の50発/SETに対して35発/SET、そして価格が倍になります。一撃必殺用ですね〜。
  ただ、改が使えない対空砲もありますから、データサイトなどで確認をしておくと良いでしょう。』

それと、一つ注意することは、対空弾は対水上・陸上目標にはダメージが出ないよう設定されているということ。
どれだけ当ててもダメージは0なので、対空弾のみ積んでいくと、艦対艦の撃ち合いになったら手も足も出なくなるから、そのあたりはバランスに気をつけて装備しよう。

7.2.A 花火弾頭

これは、2003年の年末に新しく実装された弾だ。略称はFC弾。
イベントの演出用として、各国のいくつかの砲向けに用意されたものだ。弾数は1セット10発。
3インチから6インチまでの種類があり、主に高仰角で発射できる対空可能な砲に実装された。*3
概ね口径が大きいほど花火の規模も大きくなっている。
Wren『きれいですね〜。でもちょこっと値段が高いです。』
なにしろ、10発/SETだからなぁ。連装砲で撃ったら5斉射で撃ち尽くしてしまう。
調子に乗って撃ちまくると、思わぬ出費になるから気をつけよう。

7.3 弾種変更

Wren『弾の種類はいろいろ積みましたけど、どうやって使い分けるんです?』
戦場での切りかえについては、

※「Y」キーを押す毎に、[A]>[B]>[A]と使用弾薬庫が切り替えられる。

切りかえ後、切りかえた弾を装填し直すため、砲弾を発射して最装填するのと同様に少し装填時間がかかる。
タイミングを見計らって適時切りかえをしていこう。


さて、弾の種類を並べたところで・・・おお?もうこんなに時間が。
Wren『ひろげた弾薬もかたさないとダメですよ?』
では、一旦休憩。一服してから続きといこう。

*1:それはわたしの!:独語

*2:或いは至近距離からの攻撃

*3:使える砲と使えない砲があるので、注意。データサイトなどで確認の事。