第七章(乙):砲戦応用-II/直射曲射対空の基本

砲術

  • VII. Advanced Gunnery II,Ballistic Calc

7.?

さて、弾の種類は解説したから、後は弾の飛び方だな。
Wren『公式サイト内にも、若干の解説があったりするわけですが
  リンクURL:http://gamespace24.net/navyfield/about/tokutyo.html
  上記のページ、結構まともな事書いてあるような・・・』
まぁ、それを補完する感じで進めていこうか。
Wren『ところで。結局、短くまとめることが苦手なんですね?』
………………(っTT)其れが何か?

7.4 弾道基礎解説

弾種の解説のところで、砲弾には2種類の攻撃力があると言うことを述べたけれども、まずはそのおさらい。
砲弾に内蔵される爆薬による爆発で発生するものと、運動エネルギーから発生する物だ。
爆発威力は砲弾固有だから、一定の威力はそれで得られる。
もう一つの、運動エネルギーによる効果をうまく使ってやることで、それ以上の威力を稼ぐことも可能になるわけだ。

砲弾というのは、発射されると物理法則に従って飛翔する。
砲弾の打撃力を算出する式はいろいろあるけれども、ここではそこまで細かいことは考えないでおこう。
まず考えることは、「初速」「弾頭重量」「仰角」と言ったところかな。
基本的には、変形型の放物線運動だから、初歩の物理で十分理解出来ると思う。

Wren『初速は初期速度、弾が発射されたときの速度です。砲口弾速ともいいますね。
  基本的に、同じ口径なら砲身長が長い方が火薬の燃焼エネルギーをより長い間、砲弾に伝えるので、短砲身の砲よりも有利といえますね』
まぁ、砲の発射装薬の量や薬室の形状なんかでも差は出るけど、概ねそんな感じだ。
Wren『弾頭重量・・・みたまんま、弾の重さです。当然、軽いものよりも重いものがぶつかった方が痛い、ですよね?』
基本的には、口径に比例していると思っておけばいいだろう。
ただ、史実では各国のコンセプト次第で、軽量弾にして初速・射程を稼いだり、重榴弾で威力重視にしたりといったことがあるから、同じ口径でも国や時代によって多少バラツキがあるな。
Wren『仰角・・・砲を持ちあげる角度ですね。単純な放物線なら、45度が最も遠くに飛ばせる、筈なんですが?』
実際には、初速と砲弾の特性、空気抵抗やら何やらで弾道特性も変わる。
最大射程圏への射撃角度は、だいたい30〜40度位に落ち着くと思う。
Wren『一部、曲射の方が射程が伸びるもの(両用砲系に多い)もありますけどね』
高層での空気密度低下による抵抗の減少を模擬している・・・・と推定してみる。
案外と、凝ったことをシミュレートしようとしているあたり、佳い感じだ。
Wren『ちょっとデフォルメがキツ過ぎることをが玉?に瑕なんですけどねーっ』

さて。
砲弾の威力の鍵になるのは、重量と速度。
で、重量は装備を決定したら後は変わらないわけだから、戦場で考慮すべきは、いかに高い速度で的にぶち当てるか、だな。
Wren『砲弾は、発射直後が最も速度が高く、装甲を貫通する能力も最も高くなります。
  でも、弾が飛んで行くに従って移動にエネルギーを消費(空気抵抗とかですね)して速度は落ちてしまいます』
Wren『であるならば、至近距離まで近づいて、ひたすらボコる。つまり、肉薄攻撃。
  コレですっ!』
あー、まぁ、間違いではないんだが。
もっとも、その距離に近づく前に大概、反撃を喰らって動きを止められてしまうのが難点だが。
Wren『え゛ーっ? ネルソン・タッチは英海軍の必殺技、デスよ?』
・・・うーむ、隔壁積みまくったO級Q級、装甲をガチにしたトライバル級ダイドー級あたりなら、やって殺れなくもないというあたりが怖いところだな。*1

それはともかく、その弾速が当てはまるのは弾道の頂点までだな。
弾道は山なりだから、その頂点、つまり射程の中頃の距離では最も速度が遅くなる。
でも、そこから今度は、重力によって位置エネルギーから速度への変換をしはじめる。
Wren『ということは、高あく打ち上げた場合、最終的に落ちてくるときには、また威力が増えていくわけですねっ』

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            .  ・ ・ ・  .      
      . ・ '            '・    
  .・ '                   '.  
 σ . ・ ・ ・ . ■             ■ 
W-▽-----------------▼--------------------------▼-L
-自艦     -近距離目標       -遠距離目標 
                                                                                                            • +

Wren『簡易的ですが、遠距離と近距離の弾道の模式図です。』

さらにいえば、甲板への命中弾に関しては、遠距離になるほど命中角が直角に近づき、装甲に正面ヒットになるので貫通力アップ。近いほど命中角が浅くなり貫通力ダウン。
で、甲板への命中可能性も遠距離の方が高くなるのがわかると思う。
逆に言えば、側面への命中は近距離の時に発生しやすく、また近いほど正貫しやすく、貫通ダメージを期待出来る。

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 近|<-------------------砲射程------------------->|遠 
  |<-側面貫通距離->|<--------側面非貫通-------->|  
  |<--------甲板非貫通距離-------->|<-甲板貫通->|  
  |<===危険距離===>|<====安全====>|<===危険===>|  
 自▼                       ▼敵 
                                                                                                                      • +

Wren『こんどは、距離と攻防能力の概要図です。』

そう、砲弾は、至近距離射撃と大遠距離射撃の時に運動エネルギーが大になる。

逆に、中途半端な距離だと、へろへろ弾になってあっさりはじかれてお仕舞いということもあるから、気をつけよう。
特に、貫通が目的の徹甲弾は、逆を言えば、貫通出来なかったらダメージをほとんど出せない。
爆発威力が小さく設定されているから中間距離では榴弾の方が平均して有効ダメージを出せるだろう。
装甲を抜けなくても爆発でいくらかは効果が出せる。

実際には、仰角60度や80度なんて角度での対艦射撃は滅多にしないわけだが、このあたりはゲーム上の特性だな。
Wren『5インチ両用砲で弾雨を降らせてくるアトランタ級は、かなり怖いです』
ありゃほんとに「真上」から降ってくるからなぁ・・・

※曲射弾道射撃を狙うときは、敵艦の進路予想を大分早めにしておこう。
 普通の射撃と同じ感覚で撃っても、敵艦の後ろ側に落ちるだけになる。

7.5 対空戦闘

Wren『え〜と、「Master the Anti Aircraft Artillery(対空を極める。)」
  リンクURL:http://munemune.mine.nu/mogyu2/index.html
  を御覧下さいっ』
って、こら。
とはいえ、あそこは各種対空砲の最適射撃角から射方まで、その理由までばっちり解説しているからなぁ・・・確かに付け加えることも殆どないなぁ。
ここは、「もぎゅ」氏に感謝しつつ、利用させてもらおう。

ただし。
参照するからには、角度固定で撃ち続けるような間抜けな対空射撃はしないこと。
目標の航空機の高度をよく見て、きちんと調整して撃てるようにならないと、只の花火と変わらないから、気を付けよう。

7.5.A ポムポムって何ですか?

Wren『大英帝国が世界に誇"れない"近接対空火器です。
  正式名称は2ポンド 38口径 40mm Mark.VIII*2、通称を「ポムポム砲」といいます。』
あー、コンセプトは、余った弾の在庫処分?
Wren『う、否定出来ません・・・
  一次大戦中に量産した40mm機銃弾を流用可能なのがこの兵器のメリットの一つでしたし、元になった機関砲自体も、1915モデルですし。
  でも、8丁束ねて撃てば、大概の飛行機は蜂の巣に出来ますっ!』
初速ナイから射程もないし、機構が重くて照準もあわせにくい、というのは?
Wren『ふぁいと、ですっ!』
故障率が多かったり、弾がよくジャムるのはどうしたものか。
Wren『努力と根性ーっ、ですよ?』
・・・保守兵か整備兵を呼んでこい。
まぁ、現状NFにおいては武器は故障しないことになっているから、安心だなぁ
Wren『運用上は、対空砲、と言うより手動の増設対空機銃といった感じです〜』
唸れ漢の弾幕射撃、でも対艦射撃だけはカンベンな?
Wren『戦闘は火力っ!です〜』

7.6 結

あー、えらく疲れた・・・
文才のなさを痛感するなぁ
Wren『しかも、どう見ても初心者向けになってナイ気がするんですが』
じ、自壊^H戒しつつ、次、いってみよー

*1:実際、突撃戦法はハマると凄い楽しいんだ、ウン

*2:史実では、幾つかの仕様違い版があり、それぞれ形式名が異なっています